TAKAMIJIMA
高見島
多度津港から船で約25分
急斜面に石垣と時が眠る島
香川県多度津(たどつ)港の沖合約7.5kmにぽっかりと浮かぶ、円錐形の小さな島「高見島(たかみじま)」。
島の大半が山で占められるこの島では、限られた傾斜地に自然石を巧みに積み上げた美しい石垣が築かれ、その上にひしめき合うように家々が立ち並んでいます。
かつては除虫菊の栽培で島全体が白く染まるほど栄え、映画『男はつらいよ』や『機関車先生』のロケ地にも選ばれたノスタルジックな景観は、どこか遠い昔にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。
瀬戸内国際芸術祭の会場としても知られ、古民家や静けさそのものを生かしたアート作品が島の中に点在。
急な坂道や細い路地を歩きながら、美しい石垣と穏やかな海を眺める時間は、日常の喧騒から離れた贅沢な余白を与えてくれます。
絶景・フォトスポット, 歴史・史跡, アート・建築, 伝統行事・祭り, 島の暮らし・生業, ロケ地巡り, グルメ・特産品, 初心者におすすめ
石垣の坂道を登り
瀬戸内を一望する絶景へ
島の象徴でもある「浦集落」は、自然石を積み上げたまるで城壁のような石垣と、縫うように伸びる細い路地が幻想的な表情を見せます。
集落の坂道を登った先にある「大聖寺」は、境内や石段から見下ろす瀬戸内海の美しさが格別で、数々の映画ロケ地としても使われた絶景スポットです。
また、海岸沿いに昔ながらの漁村風景を残す「浜集落」や、日本の伝統的な葬送儀礼を今に伝える「両墓制」の墓地など、島独自の人文的景観が今も大切に残されています。
静寂と波音に包まれ
時の流れを忘れる滞在
高見島での滞在は、島の静けさと完全に溶け合う特別な時間をもたらします。 島内にある唯一の民宿では、アットホームな温もりとともに、瀬戸内の豊かな恵みを味わうことができます。
夕暮れとともに静寂が島を包み込み、耳を澄ませば聞こえるのは心地よい波の音だけ。 満天の星空の下で過ごす夜は、余計なものを手放し、心身をリセットするためのこの上ない時間となります。
旬の海の幸と
伝統の「茶粥」を味わう
高見島の食を彩るのは、豊かな瀬戸内海が育む旬の魚介類です。特産のトラフグやイカナゴをはじめ、潜水漁や沿岸漁業で揚げられた新鮮な海の幸が食卓を賑わせます。
また、高見島をはじめとする地域の伝統的な郷土料理「茶粥(ちゃがゆ)」は、お茶の香りと素朴な味わいが心とお腹を優しく満たしてくれる島の味。
港の風を感じながらいただく海の恵みと素朴な料理は、訪れる人の旅の記憶をより深いものにしてくれます。
塩飽大工の技と
大地の歴史を物語る品々
かつて高見島の島民は、優れた建築技術を持つ「塩飽(しわく)大工」として全国で活躍しました。集落を支える力強い石垣や重厚な意匠の民家には、その確かな職人技術が今も息づいています。
また、かつて島を一面白く染め上げた除虫菊の歴史や、穏やかな海で獲れた新鮮な魚介の旨味を凝縮した加工品など、島の歴史と手仕事のぬくもりが詰まった品々が魅力です。
海とともに生き
歴史を未来へ繋ぐ営み
トラフグ養殖やイカナゴ漁などの漁業が島の暮らしを支える中心的な産業です。
近年では、瀬戸内国際芸術祭の開催をきっかけに、島外からアート制作のために訪れるクリエイターやボランティア、移住者との交流が活発化しています。
平地が少なく不便だからこそ育まれた独自の景観や文化を守りながら、現代の新しい感性と共生する試みがゆるやかに進んでいます。
島全体が五感を揺さぶる
自然と歴史の学び舎
斜面に広がる迷路のような路地、歴史ある石垣、そして目の前に広がる穏やかな海。高見島は子どもたちの冒険心と知的好奇心をくすぐる要素に満ちています。
都市部の喧騒から離れ、波の音や潮風、自然の起伏を全身で感じる体験は、教科書では学べない豊かな感性とたくましさを育みます。
降り注ぐ太陽と穏やかな海風
温暖な瀬戸内式気候
年間を通じて雨が少なく、晴天の日が多い「瀬戸内海式気候」に恵まれています。
冬場も比較的温かで過ごしやすく、四季折々の穏やかな表情を楽しむことができます。
日差しを受けて輝く石垣や、穏やかな海面を照らす夕陽など、光と風が織りなす優しい風景が島全体を包み込んでいます。
アクセスルート
フェリー(たどつ汽船)
発着地多度津港(香川県多度津町)
所要時間約25分
特徴JR多度津駅から多度津港までは徒歩で約16分。丸亀や高松など主要都市からのアクセスも良好です。
注意点便数が限られているため、事前に時刻表の確認とスケジュール調整が必要です。
フェリー(たどつ汽船・佐柳島方面)
発着地佐柳島(本浦港・長崎港)
所要時間約25分
特徴高見島を経由して隣の佐柳島(飛び猫で有名な島)を結ぶ航路です。島巡りや周遊観光に利用できます。